米津玄師がNHK2020年応援ソングとして
書き下ろした楽曲「パプリカ」ですが、
オーディションで選ばれた小学生5人組ユニット
「Foorin(フーリン)」が歌う楽曲として
2018年8月にリリースされていますね。
いまでは幼稚園や保育園で
歌や踊りを覚えている子供が多くて
子供たち中心に人気の曲になっています。
一見、応援ソングっぽくはないのですが、
米津玄師としては
子供の頃からわかりやすい大きな
応援ソングに嫌悪感があったそうで
自分の表現を貫きつつ応援ソングとして
手掛けていったみたいですね。
そんな「パプリカ」ですが
米津玄師が作詞しただけあって
歌詞には深い意味が込められていそう。。
そんなことを思って
パプリカの歌詞の意味を
考えてみました。
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パプリカの歌詞の意味が深い!戦争や原爆のことが裏テーマは本当だった!?MV動画で納得(・∀・)
話題になっている「パプリカ」
(作詞作曲:米津玄師)の歌詞を
チェックして意味を考えてみましょう。
ところで、、
そもそも「パプリカ」って
何なのかな?
と思って調べてみました。
パプリカとは
ナス科の多年草である
トウガラシ属トウガラシの栽培品種。
カラーピマンの一種。
日本では辛みがない、
もしくはほとんどない、
肉厚で糖度が高くて甘い品種を指す。
そして花言葉は
同情、哀れみ、海の利益、君を忘れない
だそうです。
そして米津玄師曰く、
パプリカというタイトルは
「言葉の響きやパプリカの赤や黄色といった
可愛らしいところがイメージにハマったことから
タイトルにした」と話されていますね。
ではその「パプリカ」の
歌詞の意味は何なのか
深堀りしたいと思います。
米津玄師がセルフカバーしている
MVの動画の描写も意味・解釈のヒントになる
と思いましたのでこれも観てから考えてみました。
セルフカバーのMVでは
大人になった僕が幼少期に出会った風の子
との思い出を回想するストーリーが
描かれていますね。
この風の子が
何かの象徴と考えられます。
その歌詞はどうなっているのか
紐解いてみたいと思います。
・1番Aメロ
曲りくねり はしゃいだ道
青葉の森で駆け回る
遊びまわり 日差しの街
誰かが呼んでいる
子供が自然いっぱいの場所で
遊び回っている光景が浮かびます。
MVでは男の子と女の子が
青葉の森でかけっこしたり
犬と一緒に駆け回っています。
呼んでいるのは
一緒に遊んでいる仲間なのか、
それとも親なのか、
それともちがう誰かなのか。。
誰かが呼んでいる場面は
青葉の森ではなく日差しの街です。
森にいたのがそこでは街にいるんですね。
人が多いコミュニティに移ったことは
成長を表現していると思えます。
そこで誰かが呼んでる気がするけど
誰なのかわからないということでしょう。
・1番Bメロ
夏が来る 影が立つ あなたに会いたい
見つけたのはいちばん星
明日も晴れるかな
「夏」と「あなたに会いたい」
といったフレーズが出てくると
日本の音楽ではもっぱら
戦争で亡くなった人を想う歌が多いです。
夏といえばお盆があるためです。
原爆投下日や終戦記念日も8月ですね。
ただ米津玄師としても
そんな意味を含みつつ
それをあまり感じさせないように
工夫していると思いました。
夏が来て影が立つほど
日が高くなった。
夏を感じると
あなたに会いたい気持ちになる。
また会いたいな、
楽しい日々を過ごしたいな。
なんて想う。
また遊びたくて
晴れると良いなと願う。
子供が歌うと
楽しかった夏休みを
回想する歌に聞こえます。
でも大人が歌うと戦争で
犠牲になった人を想う歌
という解釈にもなりそうです。
星=希望という意味に捉えられますが
ここでは、
星=亡くなった人
という解釈になると思いました。
あなたに会いたいとは
亡くなった人のことと思いますが、
あまり限定解釈するような
作詞をしていないので
あの頃の友達という解釈でも良さそうです。
・1番サビ
パプリカ 花が咲いたら
晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら
心遊ばせあなたにとどけ
パプリカの花言葉は
「君を忘れない」です。
個人的にこの花言葉が
いちばんしっくりくると思いました!
パプリカの花が咲くのは
夏です。
あなたのことを想いながら
それでも希望でいっぱいのいま
夢に向かって生きていこう。
そして「ハレルヤ」とは
褒め称えよという意味です。
自然の恵みや今生きている幸せに
感謝しようということでしょう。
夢を持ったなら、
あの頃のような過去には戻れないけど
心遊ばせ(気持ち的に童心に帰る感じ!?)
この気持ちがあなたに届くと良いなぁ。。
サビの意味をまとめると
「亡くなったあなたを想っているし、
感謝の気持ちを伝えたい。
そして自分は未来で歩き出す」
ということでしょう。
続いて2番です。
・2番Aメロ
雨に燻り 月は陰り
木陰で泣いてたのは誰
一人一人 慰めるように
誰かが呼んでいる
2番の歌詞は1番とは対称的に
イメージが変わっています。
雨に燻りは
雨に思い悩んでいる様子。
月は陰りは
月が雲などに遮られて
光が薄くなって暗くなる様です。
1番とは一転して
陰鬱な心情が伺えます。
雨が降っていて
夜で月は陰っている中で
木陰で泣いている。
そんなときに
誰かが慰めるように
呼んでいる。
もしかしてそれは
あの世からのあの人の声?
・2番Bメロ
喜びを数えたら あなたでいっぱい
帰り道を照らしたのは
思い出のかげぼうし
過去を振り返ると
あなたとの良い思い出で
いっぱいなんでしょうね。
それが自分を励ましてくれて
生きる活力になっているということ。
かげぼうしとは
人の影のこと。
だから思い出のかげぼうしとは
思い出の中にいる(亡くなった)人
のことでしょう。
辛くてもあなたが
生きる力をくれた。
・2番サビ
パプリカ 花が咲いたら
晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら
心遊ばせあなたにとどけ
1番のサビと歌詞は一緒です。
同じ歌詞ですが
「心が明るいときだけでなく、
また暗く落ち込んだときも」
という意味に広がりをもつことになります。
・Cメロ
会いに行くよ 並木を抜けて
歌を歌って
手にはいっぱいの 花を抱えて
らるらりら
この歌詞をみると
故人に会いに行くことがわかりますね。
「花を抱えて」とあるので
お墓参りに行くということでしょう。
このCメロの歌詞があることで
本来は故人を偲ぶ歌ということが
ほぼ決定的にわかりますね。
そんなこと思いました~。
・最後のサビ
パプリカ 花が咲いたら
晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら
心遊ばせあなたにとどけ
かかと弾ませこの指とまれ
ここで最後のサビですね。
歌詞はまた同じです。
でも最後だけ違います。
「かかと弾ませこの指とまれ」
というのがちがいますね。
かかとを弾ませるとは
普通に歩くよりも駆け足気味になっている
様子なので未来に向かってさらに
前向きに生きていく決意が感じられます。
この指とまれは
あなたに執着せずに
仲間を見つけて生きていく
ということでしょう。
仲間を失った主人公が
悲しみや苦しみにもがきながらも
未来に向かって勇気を出して
生きていこうとする歌と思いました。
そして、
戦争や原爆のことが
裏テーマになってる?とも思いましたが
全体的に歌詞にあられていることだけを
考えてみるとそうではなさそう
と思っています。
戦争や原爆については
一切触れられていないためです。
季節が夏なのは
間違いないので「お盆」ということで
意味をとどめておいたほうがいい
と思いました。
でも、MVをみると
考え方がまた変わってきます。
動画投稿日は8月9日で
その日は長崎市への原爆投下日です。
しかもMVの風の子は
両手を上げてバンザイポーズをしたりで
広島市にある「原爆の子の像」と似ています。
しかも無数の鳩が飛び立ったりで
原爆の子の像のモデルの佐々木禎子さんの
千羽鶴のエピソードを彷彿させる
作品になっています。
「あなたに会いたい」と言っているのも
幼い頃に雲の上に登ってしまった子
(亡くなった子)なので大人になった2人が
会いに行った先にはあの子が大人にならずに
昔のままの姿で待ってるMVでした。
このことから「パプリカ」は
反戦と平和を願う歌と捉えられます。
子供たちが元気いっぱいに
踊って歌うなら、
楽しい夏休みの
思い出を振り返ったり
明るい未来への希望の歌に
全面的になると思います。
でも米津玄師バージョンなら
戦争や原爆などの日本の歴史を
感じ、故人を偲ぶ意味を感じさせてくれます。
以上のように
解釈の幅が広い楽曲
と思いました。
素晴らしい解釈をありがとうございます。
同じようなテーマで論じているサイトも出てきました。
その中に、「空飛ぶ魚の意味が分からない」と記載ありました。
私の解釈は「ビキニ環礁の水爆で多くの魚や漁船が被爆した」ことを象徴していると解釈いたしました。
(ちなみに入道雲は原爆のきのこ雲に見立てたかもしれません。)
以上です